第一回:〜カメラ女子の台頭〜

 高校生の頃だった。誕生日にもらったお金にお年玉を併せてオリンパスE-410という一眼レフを買ってもらった。今からおよそ7年前(大昔!)のことである。

 世間的にはあのカメラの登場と同時に宮崎あおいをCMに大々的に起用した結果、休日にはパンケーキレンズをぶら下げて公園に出かけるというカメラ女子が急速に増え、あるいは市民権を得たころだった。濃い目の化粧と重めのショートボブの女子が一眼レフぶら下げて、ドットのシャツに黒縁めがねをかけた男子と三軒茶屋の古本屋をデートする、という彼女たちがサブカルと揶揄され、容易くカテゴライズされたのはもう少し先だったように思えるけれど、とにかくそういう時代だったと、世間知らずの高校生なりに理解していた。

 宮崎あおいは今もオリンパスのPENシリーズ、パナソニックLUMIXシリーズは綾瀬はるかが広告塔である(個人的には綾瀬はるか派)。ファインダーの無いミラーレス機を一般に普及させ、一眼レフで写真を撮る、撮られることへの敷居を彼女らは格段に下げた。そして、休日の上野公園をカメラ女子でいっぱいにしたのは彼女たちである、と言っても過言ではないのである。

 さて次回は、写真を撮ることはコミュニケーションだ、ということについて取り上げます(予定)。

 番外編ですが、